2019/20シーズン欧州クラブ売上ランキング

またまたデロイト様

ご無沙汰しています。仕事がブラック化していて、なかなか更新できてきません。すみません。
デロイト・マネー・フットボールリーグ2021というのが1月の終わりに発行されました。
欧州トップクラブの売上規模(売上はJリーグ開示に合わせて「営業収益」と書きます)、それからコロナ禍の影響も垣間見ることもできますし、掲載させていただこうと思います。

欧州クラブ営業収益TOP20ランキング

早速ですが、ランキングは以下の通りです。
比較のために前期分も掲載します。
バルセロナが前期と変わらずトップです。レアル・マドリードも同様に2位でした。両者の差は2018/19シーズンは約100億円でしたが、2019/20シーズンは30億円程度にとどまりました。これは、バルセロナ(前期比15.0%減少)よりもレアル・マドリード(前期比8.6%減少)の方が営業収益の減少幅が小さいためです。
レアル・マドリードも入場料収入と放映権収入が落ち込んだものの、アディダスとのスポンサー契約延長と商業収入に関する業務を内製化することにより、スポンサー/商業収入を前期比1%増加させたことが功を奏しました。
バイエルン・ミュンヘンは、チャンピオンリーグがコロナによりスケジュールが延期されたため、チャンピオンズリーグ関連の収入がフルに寄与していませんが2013/14シーズン以来のTOP3に返り咲きました。このため、実質的な収入はもっと大きいと考えて良いでしょう。
マンチェスター・ユナイテッドは、チャンピオンズリーグに出場できていないことから、2012/13以来TOP3陥落となっていますが、それでもTOP5にとどまっているのは大したものです。
リバプールがTOP5入りしたのは、2001/2シーズン以来だそうです。チャンピオンズリーグでの好成績が寄与しています。ちなみにリバプールはコロナ中断前にチャンピオンズリーグ敗退が決まったので、チャンピオンズリーグ関連の放映権の大半が計上できているとのこと。
マンチェスター・シティはプレミアリーグとチャンピオンリーグ、パリ・サンジェルマンはチャンピオンズリーグ、そしてチェルシーはチャンピオンズリーグ、プレミアリーグ、及びFAカップ分が一部翌年度に計上されます。
ゼニトは4年ぶりのTOP20ですが、決算期が2019年12月期でコロナの影響が出る前の数値です。フランクフルトは初めてのTOP20入りでした。ブンデスリーガとヨーロッパリーグでの好成績が寄与しています。

国別チーム数内訳

なお、2018/19シーズン及び2019/20シーズンのTOP20クラブの国別の内訳で見ると、以下の通りです。
国別のクラブ数について何かコメントを書こうと思いましたが、クラブの顔ぶれを見る限り「そうだよね」という感じなので、特段書きません。
そして、前期比平均増収率については、次の特殊事情を踏まえた上で、ご覧いただくのが宜しいかと思います。
フランスリーグの減収が最大ですが、他のリーグは延期して最後までやり切った一方、4/28に途中で終了してしまったことが主因です。イングランドプレミア、セリエA、ラ・リーガ、ロシアプレミアは一部の放映権関連の売上が次年度に持ち越しになります(ブンデスリーガは2020年度で全て計上して居ます)。

次点グループ

30位のACミランはFFPによりヨーロッパリーグを辞退したことが影響し、これまでで最も低いランキングとなりました。前期は16位だったローマも、チャンピオンズリーグ出場を逃し、30位にも入れませんでした。
ちなみに、Jリーグ最大の営業収益を誇るヴィッセル神戸が100億円ですので、欧州の主要クラブと数字で肩を並べるにはまだまだ背中が見えない状況です。

黒字のチームもあります

Annual Report 等から当期利益の金額を引っ張ってみました。データがあるチームとないチームがありますが、数値が入力されていないクラブは、そもそも開示していないか、Annual Reportが2019年分までしか出ていないかです。流石にマンチェスターユナイテッドやリヨンなどの上場しているクラブはしっかりと開示されています。

欧州クラブの2019-20シーズンは、概ね当初3/4が無観客で行われたようですが、黒字のチームもあります。

黒字のクラブは、レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘン、及びチェルシーなど原則として売上の減少が一桁台のクラブです。欧州クラブは人件費が概ね5割〜7割を占めます。人件費は複数年契約もあるため、実質的に固定費としての性格が強いことから、当然と言えば当然ですが、売上をいかに前年に近い水準で守ったかがポイントになっています。

ちなみに、Annual Reportとは、「年次報告書のことで、企業がディスクロージャー(情報公開)の観点から、任意で発行している株主や金融機関などの関係先に年度末に配布する、経営内容についての総合的な情報を掲載した」(google 先生よりコピペ)もので、上場企業レベルの会社が開示しているものですが、少なくとも欧州の多くの主要チームが開示しています。JリーグのクラブもそろそろしっかりしたAnnual Report を開示するクラブが出てきても良い頃ではないでしょうか。

今後は個別クラブのAnnual Reportも覗いてみようと思います。

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