東京ヴェルディの資金ショート報道 ゼビオが増資に応じない理由

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ゼビオが増資しない理由を考える

四半期報告書によると20209月末のゼビオの手元の現金を見てみると300億円あります。10億の出資など、全く問題ありません。ゼビオの財務体質自体は良好で、自己資本比率は2020年9月期末は59.4%あります。
それでは、記事にあるようになぜお金のないヴェルディに増資することに何色を示しているのか。
一番の理由は増資により連結子会社化したくないということです。
潜在的な株式を保有し、潜在的に親会社となっているゼビオは、新株予約権を行使し増資した場合、連結子会社になることが見込まれます。これを嫌がっているのではないでしょうか。なお、仮に増資ではなく融資で資金をヴェルディに供給したとしても、実質的に連結化したと監査法人にみなされる可能性が高いと思います。
連結子会社化した場合、ヴェルディの業績はゼビオの連結決算書に反映されます。ゼビオの前期通期の売上は2,250億円、経常利益は58億円でした。連結化した場合、ここにヴェルディの業績が追加されますが、例えば昨期(2020年1月期)のヴェルディの売上(営業収益)20億円、経常収益3百万円が加わったとしてもたかが知れています。
しかしです。現在のゼビオの業績の状況に基づき、増資に踏み切れないのではないかと思います。ゼビオの2020年9月の半期決算を見てみると、売上高が908億円(前期比22.8%減)、営業利益が2.1億円(前期比94.8%減)、当期利益1.3億円(前期比90.7%減)です。つまり、仮に今年ヴェルディが子会社になってしまい、5億の赤字が計上されるとするとヴェルディのために赤字に転じてしまいますので、こうした事態を避けたいのだと思います。
また、9月末現在300億円の現金がありますが、うち74億円は銀行から新たに借り入れたものです。そして、うち81億円は卸資産を減らして作ったお金です。加えて、11月にゼビオは子会社化したヴィクトリアの小川町の本店ビルを29億円で売却し、利益と現金をひねり出そうとしています。のような中で、5億、10億のお金を本業に関係ないところにお金を使うことは株主からの批判を受ける可能性があるでしょう。
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どうすればよいのか

記事には以下のように記載があります。
経緯を知る関係者は「より現実的な選択はゼビオが新株予約権を行使して東京Vの現経営陣を一掃した上で、タイミングを計り、他の企業へ転売することだろう」と指摘する。
これも意味がわかりません。
前提として、ゼビオはヴェルディを支配下に置きたいと考えていると思います。このため、長きにわたりゼビオはヴェルディを支え続けているのだと思います。そうでなければ、新株予約権と保有株をセットで売却しているはずです。
その前提で考えると、現実的な選択肢があるとすれば、ゼビオのオーナー経営者である諸橋社長が個人的に出資をすることだと思います。これが諸々の要件を満たす解決策なのではないでしょうか。10億円であればオーナー経営者であれば投じることは出来る額だと思います。
そして、次の大穴の選択肢は、ゼビオからアカツキへの譲渡だと思います。
どうなるか見てみましょう。

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