リーグ全体の営業収益の内訳を見る〜2018年度クラブ経営開示情報を読んでみた(3)〜

過去2回にわたって触れさせていただいた営業収益ですが、その内訳をみてみます。 スポンサー収入、入場料収入、及びJリーグ配分金があります。


最も目を引くのがスポンサー収入の伸びです。この伸びの内情に関し、私は内部の人間ではないので業界事情は分かりませんが、ただ一つ言えるのはここ2年の神戸の寄与が極めて大きいということです。


2018年度の営業収益は595億円と前期比79億円の増加となりました。うち、神戸のスポンサー収入の増加は28億円(35%)です。また、2017年度のスポンサー収入は、516億円と前期比33億円の増加ですが、うち、神戸のスポンサー収入は11億円(30%)を占めます。


その他触れるべきトピックとして、2018年度からのユニフォームの鎖骨位置の広告解禁、2017年度はJリーグとDAZNの提携による配分金増加と力技での経済規模拡大の色彩が強いです。


一方、ファン層の拡大の指標の一つとなる入場料収入については、2018年は前期比横ばいでした。2018年は夏よりイニエスタが神戸に入団し、その後は神戸ホームだけでなくアウェーの試合も満員が相次ぎました。にもかかわらず入場料収入が横ばいということは、イニエスタの入団がなければ入場料収入は減収に転じていただろうと推察できます。


神戸の大増収はイニエスタ獲得費用を楽天がそのまま補填した結果でしょう。また、イニエスタがいなければ入場料収入も減少に転じていたでしょう。そう考えると、直近のJリーグの経済規模の拡大は大きく神戸に依存しており、その経済構造に危機感を持たなければならない状況であると言えます。


スポンサー収入の増加は悪い事ではありません。しかしながら、ファン層の拡大なしでは成長し続けることは難しい(広告がより多くの人の目に触れることで価値が上がりますので)。


このため、地域に根付いたファン獲得の地道な活動、面白いサッカー、そして勝利など、「試合を見に行きたい」人を増やす一層の努力が求められます。じゃあそれは何なのかという話になりますが、その答えはチームごとに異なるでしょう。


但し、個人的にはサッカー専用スタジアムの建設は効果があるのではと思っていますが、その効果については別の機会に吟味してみたいと思います。

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